KLAU PPK精度検証レポート

方法:対空標識の設置

GNSS測量によって3級基準点を4箇所設置し、フライト範囲内(約11ha)に対空標識(GCP)9点をトータルステーションを用いて設置した。各点の設置場所は、下図のとおりです。

各GCP配置図
各GCP配置図

各GCPの位置座標

IDX (m)Y (m)Z (m)
TH-1-243345.970-11007.6573.736
TH-2-243353.730-11175.8421.826
TH-3-243279.780-11079.67111.554
TH-4-243218.992-10965.7048.782
TH-5-243140.021-11009.9469.456
TH-6-243327.376-10807.4594.313
TH-7-243204.660-10809.1255.361
TH-8-243153.205-10829.6139.890
TH-9-243077.730-11038.1095.050

方法:使用機材とフライトプラン

使用した機材及びフライトの詳細は、表のとおりである。本件では、地物の高さを4面で捉えるためにグリッド飛行を採用しました。また、成果物の用途が1/500相当の地形図であるため、地上分解能3cmを目標としました。

飛行経路図

使用機材とフライトパラメータ

機体Inspire2
カメラX4s
オーバーラップ率 (%)75, 57
高度 (m)110
速度 (km/h)23
地上分解能 (cm/pix)3.0
撮影頻度 (s)4.26
シャッタースピード1/1000秒
ISO100

方法:飛行

下記作業フローに従って、Litchiを用いた自動航行を実施しました。フライトは2回に分け、1回目のフライトで機体の挙動確認と撮影設定を行い、2回目でデータ取得のためのフライトを実施しました。

Litchiを用いた自動航行
Litchiを用いた自動航行

作業フロー(※地上での作業時間をのぞく)

ファーストフライト(3分※)
・機体チェック・コンパスキャリブレーション
・ホバリング状態での挙動確認
・目標高度におけるピント合わせ、露出合わせ
・着陸
セカンドフライト(14分※)
・地上でのKLAUの起動とGPS信号安定化のための5分間静止
・離陸とフライトミッションの開始
・WayPoint1からタイムラプス撮影の開始
・着陸
・GPS信号安定化のための3分間静止

方法:後処理

後処理には、JENOBA社の仮想点データ(GPS+GLONASS, 1秒ごと)を使用。取得衛星数は十分であり、データ欠損も見られませんでした。また、KLAU後処理ソフトによる解析結果も良好であることが確認できました。

JENOBA社仮想点データ
JENOBA社仮想点データ
JENOBA社仮想点データ
JENOBA社仮想点データ
JENOBA社仮想点データ
JENOBA社仮想点データ
KLAU PPK処理ソフトの解析情報
KLAU PPK処理ソフトの解析情報

結果1:オルソモザイク画像を用いた水平精度検証

KLAUによる後処理のみを用いて、Pix4Dで3次元点群およびオルソモザイク画像を作成しました。各GCP設置点における水平誤差を目視で確認したところ、良好な結果であることが認められました。

オルソモザイク画像を用いた水平精度検証
GCP設置点

結果2:水平及び垂直誤差の定量的検証

KLAU PPKによる後処理情報を使ってPix4Dによって処理した際のX、Y、Z値の較差を示しました。
KLAUのみの計測でも、XY方向で最大2.8cm、Z方向で最大3.3cmに収まっていることが確認されました。

精度比較表

ID較差X (m)較差 Y (m)較差 Z (m)
TH-10.0010.014-0.020
TH-2-0.0160.0100.009
TH-3-0.0020.0180
TH-4-0.0130.0040.001
TH-5-0.0060.020-0.028
TH-6-0.028-0.0030.012
TH-7-0.012-0.0070.030
TH-80.0030.015-0.031
TH-9-0.0080.009-0.033
標準偏差0.00900.00870.0209
最大値(絶対値)0.0280.0200.033

精度検証レポートの結論

  1. UAVを用いることで、約11haの範囲を15分程度で測量することができた。
  2. KLAUによる後処理解析を施すことで、通常のUAVのみでは得られない精度の高い位置座標を得ることができた。
  3. KLAUを用いることで、国土地理院が定めるUAVを用いた公共測量マニュアル(案)で示されたGCP設置基準を簡素化できる可能性が示された。